本研究は生体肝移植のレシピエントとドナーの入院中の交流と相互作用を明らかにし、具体的な看護介入への示唆を得ることを目的とした。結果、手術は【想像を超えた身体侵襲】であり、交流にはそれぞれの身体的症状が大きく影響していた。対象者は【押し寄せる後悔と跳ね返す我慢】を繰り返す中で、【相手の方がつらい】と思い、【相手を安心させる】ために時間を共に過ごしていた。【レシピエントの回復の実感】ができるようになると、【ドナーとなったことを肯定】していた。看護師は、ドナーができるだけ早期に【ドナーとなったことを肯定】するためにも、【レシピエントの回復の実感】につながるような、具体的な説明をし、術後に共に過ごせるような空間を提供することの重要性が示唆された。
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