訪問指導の質の向上・改善を目的として、母子への家庭訪問事業のアウトカム評価を行った。これを基に自治体で指導内容の見直しを行った結果、指導の効果が評価前より高く評価されるようになった。アウトカムの評価方法については、訪問指導の前後の2時点間の不安の変化を統計的手法と改善率・安定率という2つの方法で測定し、結果を比較検討した。改善率・安定率によるアウトカムは、統計的手法で測定するより効果が高く測定される項目が多かった。改善率・安定率の結果は、統計的有意差の有無にかかわらず、不安が改善している・悪化していない母親の割合を測定し、見直しが必要な指導内容を明らかにすることができ、有効なアウトカムの測定方法と考えられた。この2つの方法は、明らかにする効果が異なっており、目的に適した方法を選択することが重要と考えられた。
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