本研究の目的は、生後1か月の子どもを持つ女性の「Maternal Confidence」を明らかにし、「Maternal Confidence」の源、すなわち「子育てに関する知識と技術」「夫あるいは実母からの産後サポート支援」「実母との親子関係」「専門職からの支援」などがどのように関連しているかを明らかにすることである。また、母親のMaternal Confidenceを高めるために助産師・保健師が行っている支援を抽出し、よりMaternal Confidenceを高めるような看護介入を明らかにすることである。平成20年度の目標は、1.Maternal Confidenceの実態、子どもの健康の保持増進を支える力、子どもとの生活に関する生活行動力、育児に関するマネージメント力、子どもに対する感受性力、子どもとの生活に関する知識の実態を把握する、2.これらのなかのどのような自信が欠如しているかを明らかにして、支援するべき領域を特定する、とした。目標1.に対して、育児・自信をキーワードとした国内の文献を検討した。育児不安のある母親は、育児に自信がないと感じストレスを強く感じているが、育児をマネジメントし、自分が行っている育児に対して承認を得ること、自分なりに子どもに接したことで成果を感じることが自信につながる体験となっていた。また、育児の苦労や子どもの成長に対する喜びを共有し家族や当事者が支えあうことが育児に対する自信を高めることにつながることがわかった。国外の文献に関しては現在検討中である。目標2.に対して、前述した結果を元に、臨床の助産師や保健師に対して、フォーカスグループインタビューを行うためにインタビューガイドを作成しインタビューを実施する。そして専門職者が母親に対して行っているMaternal Confidenceを育む介入の分析を行う計画である。
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