NPOより紹介された7名の対象者のうち6名が化学物質過敏症患者、女性40歳代で、一人を除き主婦であった。83%がアレルギーを有し、全員に頭痛・頭重感があり、3名は睡眠問題があり、有機リン系の被曝であった。アクティブ法の空気質分析では、TVOC[400μg/m^3]を以下の対象者宅は、<50μg/m^3、138μg/m^3の2対象のみで、他は517~4260μg/m^3であった。対象者達は化学物質を避けて生活していたがMCS症状は継続していた。また屋外のTVOCが室内TVOCの2倍の1110μg/m^3を示した居住地域もあり、換気不可能で、引っ越しを促したが経済的に困難であった。空気質分析による室内外の空気質調整と、過剰な化学物質に囲まれる生活の見直しを含め、保健指導として化学物質過敏症の啓蒙活動が必要である。
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