本研究では、新卒看護師を対象に、入職後1年間の心理状況と離転職意思の変化について縦断的手法を用いて量的に調査を行った。具体的には、特性的自己効力感、精神的健康度および離転職意思の質問紙調査を、1年間に4回実施した。A病院の新卒看護師98名のうち4回すべての調査に参加した22名(22.4%)を分析対象とした。その結果、入職直後より3カ月目ごろが自己効力感は低く、精神的健康度が悪化しており、離転職意思が高いことが量的に立証された。このことにより、新卒看護師の職業継続に関する、個人への介入時期や内容について示唆を得ることができた。
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