• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2008 年度 実績報告書

高致死性食中毒原因細菌の生息調査及び毒素遺伝子の同定

研究課題

研究課題/領域番号 20890247
研究機関愛知学院大学

研究代表者

富田 純子  愛知学院大学, 薬学部, 助手 (10454323)

キーワード食中毒 / BA毒素
研究概要

日本におけるBA (bongkrekic acid)毒素産生菌の分布状況を明らかにするために、国内農業環境でのB. gladioli pathovar cocovenenansの生息調査を行った。農業環境から分離されたB. gladioli菌株41株について、毒素産生能をB. gladioli菌種特異的PCR法とBA毒素エーテル抽出法にて解析した。その結果、稲の苗由来の5株がBA毒素産生能を有していることが明らかとなった。日本国内の稲作環境からBA毒素産生株が検出されたことにより、国内でも広範囲に分布していることが予想され、食中毒発生の危険性が危惧される。
また、BA毒素の生体への作用を調べるために、マウスへの投与実験を行った。B. gladioli pathovar cocovenenansの培養上清からエーテルにより抽出したBA毒素をHPLCで分析しマウスに投与したところ、亜急性にマウスを死亡させる結果が得られた。BA毒素の作用メカニズムを探るため、毒素接種後に死亡したマウスを解剖して臓器を観察すると、BA毒素投与マウスはコントロールと比較して明確に胃の膨張が確認された。BA毒素はミトコンドリアでのATP産生を抑制する働きが知られているため、胃の運動を抑制し胃に餌や空気が溜まったと推定される。BA毒素の生体への作用メカニズムを明らかにすることは食中毒の予防・対策につながると考えられるため、今後より詳細に検討する必要がある。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] 新興感染症を追いかける2009

    • 著者名/発表者名
      富田 純子
    • 雑誌名

      化学療法の領域 25巻

      ページ: 122-128

URL: 

公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi