病原真菌Candida albicansは、様々な環境因子により酵母形から菌糸形へと形態変換を起こす。この形態変換は病原因子の一つと考えられている。本研究では新規ストレス応答タンパク質Msi3pの恒常発現株を構築し、本菌の病原性発現性制御における機能を解析した。Msi3pの恒常発現により、その機能に関して以下のことが明らかになった。(1)生育必須因子である(2)マウスへの病原性に関与する(3)形態変換に関与する情報伝達経路を負に制御する(4)細胞壁の統合性、酸化ストレス応答に関与する。本研究成果は新たな抗真菌薬開発につながるものと期待される。
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