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2008 年度 実績報告書

Tollシグナル抑制分子SIGIRR/TIR8の発現調節・生合成機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 20890276
研究機関崇城大学

研究代表者

首藤 恵子  崇城大学, 薬学部, 助手 (70510692)

キーワード自然免疫 / 炎症制御
研究概要

本年度はLPS誘導性SIGIRR発現制御機構の解明を行った。まず、内在性TLR4を発現するRAW264.7および好中球様HL60をLPSで刺激したところ、経時的かつ濃度依存的にSIGIRRのmRNA発現量が低下した。次に、RAW264.7にマウス変異TLR4のHeJ TLR4を発現させた後LPSで刺激したところ、SIGIRR mRNAの発現抑制が完全に消失した。更に、HEK293にTLR4/MD-2/CD14を発現させLPS刺激後のSIGIRRタンパク質発現量を検出したところ、TLR4/MD-2/CD14発現細胞においてのみSIGIRRの発現量が減少した。これらの結果から、LPS誘導性のSIGIRR発現抑制はTLR4シグナルを介することが明らかとなった。次にMAPキナーゼ、NF-κBおよびPI3Kに対する各種阻害剤をRAW264.7および好中球様HL60に処理して検討を行ったところ、両細胞共にp38阻害剤を前処理した場合にのみLPSによるSIGIRR発現抑制効果が減弱した。更にp38活性化剤のアニソマイシンを処理したところSIGIRR mRNAの発現が低下した。これらの結果から、LPSによるSIGIRR発現抑制はTLR4シグナル下流のp38を介する可能性が明らかとなった。また,LPSによるSIGIRR mRNA発現抑制はmRNAの分解促進によるものではないことを確認しているため、今後LPS刺激によるSIGIRRプロモーター活性への影響とp38との関連性を中心に検討を行う予定である。本研究の成果は、TLR4シグナル抑制分子SIGIRRのTLR4シグナルによる発現制御機構の一端を解明し、新たな炎症制御メカニズムの可能性を提起する重要な知見である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] MUCl mucin is a negative regulator of Toll-like receptor signaling2008

    • 著者名/発表者名
      Ueno-Shuto, K, et al.
    • 雑誌名

      American Journal of Respiratory Cell and Molecular Biology 38

      ページ: 263-268

    • 査読あり

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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