研究課題/領域番号 |
20900127
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研究機関 | 奈良先端科学技術大学院大学 |
研究代表者 |
長谷川 靖哉 奈良先端科学技術大学院大学, 物質創成科学研究科, 准教授 (80324797)
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研究分担者 |
河合 壯 奈良先端科学技術大学院大学, 物質創成科学研究科, 教授 (40221197)
中嶋 琢也 奈良先端科学技術大学院大学, 物質創成科学研究科, 助教 (70379543)
湯浅 順平 奈良先端科学技術大学院大学, 物質創成科学研究科, 助教 (00508054)
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キーワード | ナノ材料 / 光物性 / 希土類 / 光磁気 / ユーロピウム / カルコゲナイド / f軌道 / ナノ粒子 |
研究概要 |
EuXナノ結晶は希土類元素から構成される磁性半導体である。磁場印加下では、この物質を通過する直線偏光は回転(ファラデー効果)することから、次世代の光情報通信用アイソレーター素子として、現在注目されている。 このEuXナノ結晶を光機能材料へ展開するために、まずEuSおよびEuSeナノ結晶を含むポリマー薄膜を作製した。具体的には、EuSおよびEuSeナノ結晶をPMMA含有エチルメチルケトンに溶解し、ガラス基板状にスピンコートすることにより薄膜を調製した。得られた薄膜に1.5Tの磁場(B)を印加し、薄膜中を透過する直線偏光の回転角を測定したところ、この回転角はEuSナノ結晶の形状に依存することが明らかとなり、キューブ状のEuSおよびEuSeナノ結晶は大きな回転角(ファラデー効果)を示すことがわかった。 この大きなファラデー効果の原因を明らかにするために、EuSおよびEuSeナノ結晶の磁気測定を行った。キューブ形状を有するEuSおよびEuSeナノ結晶は保持力を有することがこの測定から明らかとなり、この保持力が大きなファラデー効果発現の原因となっていることがわかった。
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