研究課題
本研究では、1)分子認識無機材料を複数傾斜堆積させ形成する多元素機能傾斜ナノ薄膜を利用して生体の嗅覚システムの多様性に倣った堅牢な集積化人工嗅覚センサを構築し、2)本センサデバイスを介して得られる膨大な分子センシングデータを人工知能により解析することで生体ガスセンシングによる生体情報のモニタリング機能を実証することを目的としている。本年度は前年度に作製した金属酸化物ナノ薄膜センサにおいて課題となっていた分子センシングにおける電流応答性・応答速度の改善へ向けて、室温アモルファス状態で基板上に堆積された金属酸化物ナノ薄膜のアニール温度/膜厚を変調することによりナノ結晶化プロセスを精密制御に取り組んだ。その結果、結晶粒界の形状と電流応答性・応答速度との相関性を明らかにすると共に劇的な電流応答性の向上に成功した。更に本年度は膨大なデータ群を高速分析するために、画像処理及び機械学習を活用したデータ分析法を構築した。また、構築したデータ分析法を活用して生体呼気分析・センシングにより得られたデータの多次元解析を行い、生体呼気による化学情報を介した個人認証(20名対象)の実証に成功した。
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Chemical Communications
巻: 58 ページ: in press
10.1039/d1cc06384g
Analytical Chemistry
巻: 93 ページ: 14708-14715
10.1021/acs.analchem.1c03163
https://knagashima.weebly.com/