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2020 年度 実績報告書

人工知能とコンピュータビジョンを統合した拡張現実支援手術

研究課題

研究課題/領域番号 20F20106
研究機関東京大学

研究代表者

末永 英之  東京大学, 医学部附属病院, 講師 (10396731)

研究分担者 MA QINGCHUAN  東京大学, 医学部附属病院, 外国人特別研究員
研究期間 (年度) 2020-04-24 – 2022-03-31
キーワードコンピュータ外科学
研究実績の概要

外科手術には三次元的な空間認識能力が求められ、医療の完成度は術者の技量に大きく依存することから、医用画像データから構築する術前のコンピュータシミュレーションを用いた高精度な手術支援技術は必要である。人工知能(AI)は、大量のサンプルを用いて学習し、医用画像パターンの識別・分類・定量やロボットアームの制御に有用である。本研究では、これまでの成果である生体内部の解剖学的な立体情報を含む手術環境全体の位置情報を可視化する拡張現実ディスプレイとコンピュータビジョンによる高精度な位置情報制御システムにAIを搭載する。
【統合開発環境でのプログラミング】
従来のディープラーニングアプローチは、画像ボリューム全体を入力データとして扱うか、ランドマークを個別にのみ検出できるため、計算コストが非常に高くなるか、複数のランドマーク間の空間関係を無視する。したがって、本研究では高速でマルチランドマークのローカライズ機能を備えた自動手術計画モデルをカスタム開発した。術前および術後の両方のランドマークモデルのトレーニングで共有される。次に、術前CTと術後CTの両方からのランドマークデータに基づいて、手術計画モデルをさらにトレーニングする。ランドマークモデルと手術計画モデルの両方を取得した後、術後ランドマークの位置が自動的に予測され、術前CT等の3D画像を用いてAIによる自動手術計画を実施する。実用化に向けてプログラムの性能(手術計画や術後予測の精度等)を確認して、改良した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

研究計画調書の研究計画と進行状況がほぼ同一である。

今後の研究の推進方策

【パッチベースの機械学習モデルのパラメーターチューニング】
機械学習モデルの内部パラメーターに関する先験的な概念がないため、作業のこの部分では、さまざまなモデルアーキテクチャと内部パラメーターをテストして、適切なものを見つける必要がある。過去の膨大な手術前後のCTや3Dスキャナ等の3Dデータは、自動手術計画モデルを開発する環境を提供できる。
【手術用ロボットとの統合】
訓練された自動手術計画モデルはこれまでの成果である口腔外科手術用ロボットと統合され、完全に自律的な手術支援システムを構築する。術前CT画像を用いて、AIによる自動手術計画モデルに入力して、ロボットの動作誘導のための手術計画が得られる。実験は三次元プリンタにより作製する顎骨モデルで実施して、精度評価および安全性評価、リスク管理など実用化に向けた問題点を検証する。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2020

すべて 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 1件、 査読あり 2件) 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件) 産業財産権 (1件) (うち外国 1件)

  • [雑誌論文] Automatic 3D landmarking model using patch-based deep neural networks for CT image of oral and maxillofacial surgery2020

    • 著者名/発表者名
      Ma Q, Kobayashi E, Fan B, Nakagawa K, Sakuma I, Masamune K, Suenaga H
    • 雑誌名

      Int J Med Robot

      巻: 16(3) ページ: e2093

    • DOI

      10.1002/rcs.2093

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Autonomous surgical robot with camera-based markerless navigation for oral and maxillofacial surgery2020

    • 著者名/発表者名
      Ma Q, Kobayashi E, Suenaga H, Hara K, Wang J, Nakagawa K, Sakuma I, Masamune K
    • 雑誌名

      IEEE/ASME Transactions on Mechatronics

      巻: 25(2) ページ: 1084-1094

    • DOI

      10.1109/TMECH.2020.2971618

    • 査読あり / 国際共著
  • [学会発表] 人工知能とコンピュータビジョンを統合した拡張現実手術支援システムの開発2020

    • 著者名/発表者名
      末永英之
    • 学会等名
      第65回日本口腔外科学会総会・学術大会
    • 招待講演
  • [産業財産権] 自動手術計画システムおよび手術計画方法並びにプログラム2020

    • 発明者名
      馬青川、末永英之、小林英津子、正宗賢
    • 権利者名
      国立大学法人 東京大学、学校法人 東京女子医科大学
    • 産業財産権種類
      特許
    • 産業財産権番号
      PCT/JP2020/042491
    • 外国

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公開日: 2021-12-27  

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