研究課題/領域番号 |
20F20408
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
澤 智裕 熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 教授 (30284756)
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研究分担者 |
ZHANG TIANLI 熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 外国人特別研究員
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研究期間 (年度) |
2020-11-13 – 2023-03-31
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キーワード | NLRP3インフラマソーム / グルタチオン / レドックス / 自然炎症 |
研究実績の概要 |
インフラマソームは、感染や組織損傷、環境異物への暴露などにより活性化されるタンパク質複合体で、インターロイキン(IL)-1βやIL-18などの炎症性サイトカイン生成をもたらす重要な自然炎症応答を担っている。我々は内因性のインフラマソーム活性化因子であるアデノシン3リン酸(ATP)による刺激が、抗酸化ペプチドであるグルタチオン(GSH)の細胞外への放出を促進し、それによって、これまでに報告されたカリウム放出とは異なる新規な経路でインフラマソームの活性化に関わることを示すことを見出した。本研究ではGSH放出を介したインフラマソーム活性化の機序とその生理・病態生理の意義の解明を目指す。本年度は、ATP刺激によって細胞外に放出される分子として、GSHとその超硫黄誘導体であるグルタチオンパースルフィド(GSSH)のどちらが活性調節に関わっているのかを検討した。独自に開発した超硫黄メタボロミクスによりATP刺激後の細胞内GSHおよびGSSHを定量したところ、両者はほぼ同様のプロファイルで減少していた。そこでGSSHのみを増加させる超硫黄ドナーをATP刺激に共存させ、GSSHの減少を阻害したところ、ATP刺激によるGSSHの減少を特異的に抑制するとともに、NLRP3インフラマソームの活性化が強力に抑制された。これらのことから、ATP刺激によりGSSHが細胞外に排出されることがインフラマソームの活性化に必須であることが明らかとなった。
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現在までの達成度 (段落) |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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