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2021 年度 実績報告書

日本社会の「老い」をめぐる分野横断的研究-「迷惑」と「ジリツ」の観点から

研究課題

研究課題/領域番号 20H00007
研究機関岡山大学

研究代表者

本村 昌文  岡山大学, ヘルスシステム統合科学学域, 教授 (80322973)

研究分担者 小野 真由美  ノートルダム清心女子大学, 文学部, 准教授 (00609688)
佐藤 弘夫  東北大学, 文学研究科, 名誉教授 (30125570)
山本 栄美子  東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 研究員 (10760895)
島田 雄一郎  大島商船高等専門学校, 一般科目, 准教授 (10793424)
吉葉 恭行  岡山大学, ヘルスシステム統合科学学域, 教授 (50436177)
鈴木 晴香 (日笠晴香)  岡山大学, ヘルスシステム統合科学学域, 講師 (50724449)
工藤 洋子  東北福祉大学, 健康科学部, 講師 (70438547)
中谷 文美  岡山大学, 文明動態学研究所, 教授 (90288697)
加藤 諭  東北大学, 学術資源研究公開センター, 准教授 (90626300)
木村 涼子  仙台赤門短期大学, 看護学科, 講師 (60746212)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2025-03-31
キーワード老い / 迷惑 / 自律 / 自立 / 分野横断的研究 / 死 / 老年学
研究実績の概要

歴史班は、定期的に研究会を開催し、各時代における「老い」及び「老い」に関わる〈迷惑〉意識、「ジリツ」に関わる意識に関する検討を進め、中間シンポジウム「歴史的アプローチからせまる超高齢社会・日本の〈迷惑〉意識」(2022年3月13日、オンライン、参加者約50名)を実施した。本シンポジウムの成果は、『季刊日本思想史』に特集として刊行する予定である。現代日本研究班は定期的に研究会を開催し、各人の研究成果を深化させた。2022年9月に現代日本研究班の中間シンポジウムを開催する予定である。このシンポジウムの成果も学術雑誌に投稿する予定である。フィールド調査班は、COVID-19の影響により、国内外のフィールド調査を実施することができず、文献研究を中心に行い、オランダにおける〈迷惑〉意識に類似する意識の検討、マレーシアに移住した日本人の〈迷惑〉意識について検討を行った。
全体としては、歴史班・フィールド班より1名ずつ参加し、日本エンドライフケア学会第4回学術集会(2022年9月18日、オンライン)においてシンポジウムを企画・実施した。全体研究会(歴史班の中間シンポジウムの準備発表、2023年1月29日)に実施し、各班の研究状況を共有した。また、〈迷惑〉意識と関連の深いSBP(被介護者が介護者に負担をかけてつらいという意識)に関する研究を進める看護学の研究者を招いて講演あ開を実施し、情報交換を行った(2023年3月6日)。さらに、関連の深い別の科研費(19K00006)と連携しシンポジウムを開催し、情報交換を行った(2023年3月26日)。
COVID-19の影響により、国内外のフィールド調査・資料調査を一部実施することができず、研究計画を見直し、繰越申請を行い、次年度に調査を実施することとした。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

国内外のフィールド調査、資料調査がCOVID-19の影響により、当初の計画通りに実施できないため。

今後の研究の推進方策

歴史班は今年度に行った中間シンポジウムの成果を『季刊日本思想史』に特集として発表する。あわせて、各人の研究を進め、歴史班としての最終的な成果をまとめる論文集の編集に向けた準備を開始する。現代日本研究班は中間シンポジウムを開催するために研究を進め、その成果を学術雑誌に投稿する。フィールド調査班はCOVID-19の状況を見据えつつ、国内外のフィールド調査を実施し、各人の研究を進める。
全体としては、各研究班の成果を統合する試みについて検討を行う。

  • 研究成果

    (25件)

すべて 2022 2021

すべて 雑誌論文 (7件) (うち国際共著 1件、 査読あり 2件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (16件) (うち招待講演 1件) 図書 (2件)

  • [雑誌論文] 〈迷惑〉意識の過去と現在ー日本における「老い」を生ききるため」の一視点ー2022

    • 著者名/発表者名
      本村昌文
    • 雑誌名

      『日本エンドオブライフケア学会誌』

      巻: 6 ページ: 16-21

  • [雑誌論文] 戦後東京大学における安田講堂利用~大学紛争以前を中心に~2022

    • 著者名/発表者名
      加藤諭
    • 雑誌名

      国史談話会雑誌

      巻: 62 ページ: 22-49

  • [雑誌論文] 『仕事』に見えない仕事からワークとライフを考える2022

    • 著者名/発表者名
      中谷文美
    • 雑誌名

      『季刊民族学』

      巻: 179 ページ: 4-13

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 介護ロボット開発・普及促進の課題とその本質について2021

    • 著者名/発表者名
      吉葉恭行
    • 雑誌名

      地域ケアリング

      巻: 23‐8 ページ: 80-82

  • [雑誌論文] British and Japanese international retirement migration and creative responses to health and care challenges: a bricolage perspective2021

    • 著者名/発表者名
      Kelly Hall, Mayumi Ono, and Ayako Kohno
    • 雑誌名

      Comparative Migration Studies

      巻: 9-1 ページ: 1-18

    • DOI

      10.1186/s40878-020-00217-x

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [雑誌論文] 神・天皇・非人ー日本列島における差別の発生と深化の構造2021

    • 著者名/発表者名
      佐藤弘夫
    • 雑誌名

      シリーズ宗教と差別『差別の構造と国民国家』

      巻: なし ページ: 59-80

  • [雑誌論文] 聖徳太子と疫病神ー現代社会における神のゆくえ2021

    • 著者名/発表者名
      佐藤弘夫
    • 雑誌名

      『聖徳太子像の再構築 』

      巻: なし ページ: 21-44

  • [学会発表] 近世日本の〈迷惑〉意識2022

    • 著者名/発表者名
      本村昌文
    • 学会等名
      シンポジウム「歴史的アプローチからせまる超高齢社会・日本の〈迷惑〉意識」(科研費・基盤研究A(20A00007)「日本社会の「老い」をめぐる分野横断的研究-「迷惑」と「ジリツ」の観点から」主催)
  • [学会発表] 平安文学にみる〈迷惑〉意識2022

    • 著者名/発表者名
      小泉礼子
    • 学会等名
      シンポジウム「歴史的アプローチからせまる超高齢社会・日本の〈迷惑〉意識」(科研費・基盤研究A(20A00007)「日本社会の「老い」をめぐる分野横断的研究-「迷惑」と「ジリツ」の観点から」主催)
  • [学会発表] 日本中世の「ジリツ」観念2022

    • 著者名/発表者名
      和田有希子
    • 学会等名
      シンポジウム「歴史的アプローチからせまる超高齢社会・日本の〈迷惑〉意識」(科研費・基盤研究A(20A00007)「日本社会の「老い」をめぐる分野横断的研究-「迷惑」と「ジリツ」の観点から」主催)
  • [学会発表] 棄老説話・姥捨伝説の形成と展開2022

    • 著者名/発表者名
      山本大介
    • 学会等名
      シンポジウム「歴史的アプローチからせまる超高齢社会・日本の〈迷惑〉意識」(科研費・基盤研究A(20A00007)「日本社会の「老い」をめぐる分野横断的研究-「迷惑」と「ジリツ」の観点から」主催)
  • [学会発表] 明治初期の初等教科書における〈迷惑〉規範2022

    • 著者名/発表者名
      島田雄一郎
    • 学会等名
      シンポジウム「歴史的アプローチからせまる超高齢社会・日本の〈迷惑〉意識」(科研費・基盤研究A(20A00007)「日本社会の「老い」をめぐる分野横断的研究-「迷惑」と「ジリツ」の観点から」主催)
  • [学会発表] 近現代新聞メディアにおける〈迷惑〉ー「老い」「ジリツ」記事統計の変遷過程2022

    • 著者名/発表者名
      加藤諭
    • 学会等名
      シンポジウム「歴史的アプローチからせまる超高齢社会・日本の〈迷惑〉意識」(科研費・基盤研究A(20A00007)「日本社会の「老い」をめぐる分野横断的研究-「迷惑」と「ジリツ」の観点から」主催)
  • [学会発表] 意思決定能力を持たないと判断される人の「最善の利益」の要素と対立問題の考察2022

    • 著者名/発表者名
      日笠晴香
    • 学会等名
      シンポジウム「意思決定能力を持たないと判断される人にとっての『よい選択』を考える」(科研費・基盤研究C(19K00006)主催、令和3年度岡山大学次世代研究拠点形成支援事業共催)
  • [学会発表] かけた「迷惑」は弁済できるもの/すべきもの?― 戦前・後の外国人による日本人論から考える2022

    • 著者名/発表者名
      鈴木亮三
    • 学会等名
      シンポジウム「歴史的アプローチからせまる超高齢社会・日本の〈迷惑〉意識」(科研費・基盤研究A(20A00007)「日本社会の「老い」をめぐる分野横断的研究-「迷惑」と「ジリツ」の観点から」主催)
  • [学会発表] 認知症の人のケアに携わる専門職者とその家族の意思決定に関するかかわり2022

    • 著者名/発表者名
      工藤洋子
    • 学会等名
      シンポジウム「意思決定能力を持たないと判断される人に とっての『よい選択』を考える」(科研費・基盤研究C(19K00006)主催、 令和3年度岡山大学次世代研究拠点形成支援事業共催)
  • [学会発表] ヒトの生存戦略とその変容ー「贈与」という視座から2022

    • 著者名/発表者名
      佐藤弘夫
    • 学会等名
      シンポジウム「歴史的アプローチからせまる超高齢社会・日本の〈迷惑〉意識」(科研費・基盤研究A(20A00007)「日本社会の「老い」をめぐる分野横断的研究-「迷惑」と「ジリツ」の観点から」主催)
  • [学会発表] 「迷惑をかけたくない」という思いの過去と現在2021

    • 著者名/発表者名
      本村昌文
    • 学会等名
      日本エンドオブライフケア学会第4回学術集会
    • 招待講演
  • [学会発表] 日本における迷惑をかけたくない意識に関する文献研究2021

    • 著者名/発表者名
      岡崎瑞生・本村昌文
    • 学会等名
      日本老年看護学会第26回学術集会
  • [学会発表] An Exploratory Study of Life and Death in Shunsui Diary2021

    • 著者名/発表者名
      Masafumi Motomura
    • 学会等名
      Symposium : Confucian Scholars in the Late Tokugawa Period
  • [学会発表] 海外で介護することと看取ること:日本人高齢者のマレーシア移住の事例から2021

    • 著者名/発表者名
      小野真由美
    • 学会等名
      日本エンドオブライフケア学会第4回学術集会
  • [学会発表] 高齢者の「迷惑をかけたくない」意識に関する文献検討2021

    • 著者名/発表者名
      工藤洋子・木村涼子
    • 学会等名
      第41回日本看護科学学会学術集会
  • [学会発表] 語らう死者たちの誕生―日本列島における鎮魂の系譜2021

    • 著者名/発表者名
      佐藤弘夫
    • 学会等名
      未来哲学研究所シンポジウム 霊魂論の未来-情念・鎮魂・他者
  • [図書] 人は死んだらどこへ行けばいいのか 現代の彼岸を歩く2021

    • 著者名/発表者名
      佐藤弘夫
    • 総ページ数
      328
    • 出版者
      興山舎
    • ISBN
      978-4-910408-02-6
  • [図書] 日本人と神2021

    • 著者名/発表者名
      佐藤弘夫
    • 総ページ数
      266
    • 出版者
      講談社
    • ISBN
      978-4-06-523404-4

URL: 

公開日: 2023-12-25  

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