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2022 年度 実績報告書

初期の縄文土器の機能に関する総合的研究

研究課題

研究課題/領域番号 20H00024
研究機関東京大学

研究代表者

米田 穣  東京大学, 総合研究博物館, 教授 (30280712)

研究分担者 阿部 芳郎  明治大学, 文学部, 専任教授 (10221730)
栗島 義明  明治大学, 研究・知財戦略機構(駿河台), 特任教授 (60445864)
宮田 佳樹  東京大学, 総合研究博物館, 特任研究員 (70413896)
佐々木 由香  金沢大学, 古代文明・文化資源学研究所, 特任准教授 (70642057)
渋谷 綾子  東京大学, 史料編纂所, 特任助教 (80593657)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワード土器の起源 / 縄文人 / 更新世・完新世移行期 / 人新世 / 狩猟採集民
研究実績の概要

2022年度は、新潟県青田遺跡(4/15)、富山県南太閤山I遺跡(5/23)、北海道忍路土場遺跡(6/4)、静岡県葛原沢IV遺跡(6/10)、是川中居遺跡(6/11)、新潟県奥ノ城遺跡(6/12)、長野県エリ穴遺跡(6/26)、埼玉県南方遺跡・亀在家東遺跡(7/1)、青森県三内丸山遺跡(7/11)、神奈川県夏島貝塚(7/19)、埼玉県神明貝塚(8/31)、群馬県唐堀遺跡(9/13)、北海道館崎遺跡(9/28)、長野県曽利遺跡・九兵衛尾根遺跡・平出遺跡・向陽台遺跡(10/28)、長野県大道横上遺跡(12/24)、沖縄県藪地洞穴遺跡(2/21)、東京都下宅部遺跡(3/10)において、現地調査ならびに分析資料(土器付着炭化物、炭化商物組織、人骨)を採取した。順次、炭素・窒素安定同位体比と放射性炭素年代の分析をすすめている。
全体会議では昨年度実施した早期人骨の炭素・窒素同位体比の分析結果について、考古学的な観点ならびに出土動物遺存体との対応から議論した。早期における食生活の多様性が土器の同位体比に反映していることを確認し、草創期における地域的な多様性について議論を行った。また、民族事例における堅果類利用を参照して、土器付着物の生成条件や調理方法との関連について検討した。
これまでに得られた結果のうち、長崎県泉福寺洞窟、青森県是川中居遺跡、岐阜県宮ノ前遺跡、富山県南太閤山I遺跡について、現地の考古学者もふくめて考古学的な議論を深め、論文として成果を発表した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

1: 当初の計画以上に進展している

理由

草創期・早期の土器付着物と人骨について、比較検討の結果、両者の間で関連性があることを見出した。このことは、土器付着炭化物が食料の調理・加工に用いられていたことを強く示唆する。分析方法の検討を進めた福井県鳥浜貝塚でも、人骨の代替として犬骨を分析することで、土器付着炭化物と食生活との対応を検討することが可能となったので、予定よりも前倒しで論文作成を進めることとした。

今後の研究の推進方策

草創期から早期の変動が更新世・完新世移行期の気候変動の影響によるのか、時間や遺跡立地による変動の可能性があるのか、前期以降で特異的な立地や遺構(水場遺構など)を有する遺跡との比較で検討する。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2023 2022 その他

すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] 是川中居遺跡から出土した縄文晩期土器の土器付着炭化物の同位体分析2023

    • 著者名/発表者名
      阿部芳郎・米田穣
    • 雑誌名

      八戸市埋蔵文化財センター是川縄文館研究紀要

      巻: 12 ページ: 1-13

  • [雑誌論文] 宮ノ前遺跡出土土器の放射性炭素年代2023

    • 著者名/発表者名
      栗島義明・米田穣
    • 雑誌名

      資源環境と人類

      巻: 13 ページ: 149-164

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 放射性炭素年代測定による北九州の縄文時代草創期土器群の暦年代 : 長崎県泉福寺洞窟を例に2022

    • 著者名/発表者名
      工藤 雄一郎, 柳田 裕三, 米田 穣
    • 雑誌名

      文化財科学

      巻: 84 ページ: 17-35

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 藪地洞穴遺跡出土遺物の年代2022

    • 著者名/発表者名
      横尾昌樹・米田穣
    • 雑誌名

      南島考古

      巻: 41 ページ: 109-118

    • 査読あり
  • [学会発表] 骨とオコゲの考古学―土器付着炭化物はなにを語るか?2022

    • 著者名/発表者名
      米田穣
    • 学会等名
      第2回諏訪学講座講演会
    • 招待講演
  • [備考] 基盤研究(A)初期の縄文土器の機能に関する総合的研究

    • URL

      https://researchmap.jp/community-inf/Research-on-the-function-of-Incipient-and-Initial-Jomon-pottery-

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公開日: 2023-12-25  

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