研究課題
基盤研究(A)
本研究は、世界で唯一遊牧が基幹産業として残っているモンゴル国を重点対象とし、遊牧の本質である「遊」と「牧」という本来は異質な活動の統合ダイナミックスを複数の時空間スケールでモデル化し、変動性の大きい環境に適した両活動の最適マッチングを理論化する「遊牧の科学」の開拓を試みる独創的な研究である。既にモンゴルでの遊牧研究の実績があるチームにより多重時空間エージェントモデルを開発し、それを利用した外力に対する遊牧ダイナミクスと持続性を分析する。その上で遊牧社会の持続性を高めるための最適の政策提案を最終ゴールとしたものである。方法論的にも斬新で、学術的かつ社会的に極めて有意義な提案であり、新しい「遊牧の科学」の開拓が多いに期待される。