研究課題
海面上昇によってオセアニア諸国に大きな変化が起こる時代において、人々がどう対処していくかという適応策が世界的な課題である。しかし、これまでの適応策立案や実施に当たっては、異なる環境や文化の島に暮らす住民に対して、適応策実施がどのような影響をもたらすかを事前に示すことには限界があった。地元住民や政府にとって、政策ごとに将来を予測できることは喫緊の課題である。そこで、「海面上昇適応策が、地域の環境と社会を変動させ、結果として人々のウェルビーイングにどのように影響するか?」を解明することを目的とする。シナリオごとに、どのような環境変動と社会変動を起こし、結果として健康に及ぼす影響を予測して提示する。地元政府・地域社会が適応策を選び、将来に備えることに貢献する。本年度は、現地調査を行い、これまでの研究結果をとりまとめた。オセアニアの地域社会における気候変動と適応策を類型化し、もたらされる結果を28事例から検討した。成果は風響社より『オセアニアの気候変動と適応策:地球から地域へ』として出版された。ソロモン諸島において国際シンポジウムを開催し、地元当局者ともオセアニアの気候変動と適応策に関する意見交換を行い政策決定に寄与する結果をだした。
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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