研究課題
基盤研究(A)
防災、教育、医療、労働などの政策現場で直面する問題について、行動経済学の手法(アンケート調査、ランダム化比較試験、経済実験など)を用いて現実的な解決策を検討する。特に、災害時の避難や医療の場面で正しい情報があれば各自が最善の選択ができるかという問題や、研修・人事制度、教育手法が現実の労働者や児童・生徒に目的通りの効果をもたらしているかの実証的分析と行動経済学的介入の提案を考える。行動経済学で提案されてきたナッジと呼ばれる非金銭的介入を現実の問題で実装できれば、十分に学術的な意義がある。特に防災と医療は人命に関わる問題であり、個人がよりよい選択ができるような仕組みができれば、社会的波及効果は高い。同時に、日本人の行動経済学的特性も明らかになることが期待される。