本研究の目的は、研究代表者が主張している量子相転移普遍的描像を2次元ヘリウムに予想される新奇量子凝縮相で観測することである。具体的には①フォノン照射による非平衡超流動状態の実現、②純2次元トポロジカル超流動ヘリウム3の探索、③ヘリウム4薄膜における固体と超流動の共存の検証である。ヘリウム物理の長年の問題を新たな観点からアプローチするものである。 液体ヘリウムの研究は全世界的に盛んとは言えないものの、その中で重要なテーマであることは間違いない。本研究により今までのヘリウム超流動の考えに転換を迫る可能性がある。研究方法も十分練られたものであり、これまでの予備実験の状況等も含めて準備状況も適切である。
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