高気圧アーク放電によるガスの超高温化と高粘性化によりガス流れが実効的に凍結されることで、金属のように大気と真空を隔てる圧力隔壁となる一方、荷電粒子や光は自由に通過できるプラズマウィンドウ(PW)である。イオン加速器の多価イオン化ガスセルに適用すれば差動排気系を小型化できるだけでなく、ビームサイズを大口径化・高強度化できる。PWは次期大型イオン加速器の多価イオン発生の基盤要素技術としても期待できる。 出口の明確な実用的な研究であるとともに、放電物理や加熱を伴う流体力学などの学術的な要素を多く内包している。大変ユニークで、サイエンスとしても工学としても魅力的なテーマ設定で概念としてのわかりやすさから、多くの波及効果が期待される。
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