J-PARC 3GeVシンクロトロン加速器において、設計値の倍となる2MWビーム出力を達成する加速空胴の設計・製作を行った。従来の常識とされていたプッシュプル励振方式よりもシングルエンド励振方式の加速空胴の方が大強度ビーム加速には有利であることを計算により示し、シングルエンド励振方式のプロトタイプ機の製作を完了した。プロトタイプ機を加速器トンネルにインストールし、現状の最大ビーム出力である1MWによる加速試験を行った。その結果、予想通りプッシュプル励振方式よりも4割低い電力でビームを安定に加速できることが確認された。これにより2MWビームを加速可能なことが実証された。
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