宇宙元素合成におけるr過程は核分裂により終焉し、その分裂片のリサイクルが重元素の存在比に大きな影響を及ぼすと考えられ、その包括的な理解のためには中性子過剰核の崩壊様式の決定が不可欠である。本研究では、中性子数126近傍の中性子過剰核の生成・分離ですでに実績を上げているKEK同位体分離装置を発展させ、中性子過剰同位体を生成・分離して質量測定と寿命測定を行う。 研究代表者らはこれまで着実に本研究に関する実験装置の開発を進めてきている。競合する実験の中でKISS実験装置で実績を着々とあげており、本提案もその延長線上にある。また研究計画は定量的な評価に基づく具体的なものであり、研究環境も考慮に入れ、研究遂行は十分可能であると期待される。
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