研究課題
(1) 2021年度に引き続きSWIMSをすばる望遠鏡に取り付けての共同利用観測を実施した。2022年B期に7件の観測提案が採択され、2022年11月から12月にかけて11夜の観測を実行した。これらの観測は雇用している研究員である小山が中心となり、本原、研究分担者の小西、児玉及び研究協力者の田中、寺居の支援を受けつつ実施された。2022年B期にはIFUを用いた観測提案も一件採択されたが、マウナロア山の噴火の影響で、観測を実施することはできなかった。 SWIMSのすばる望遠鏡での観測はこれをもって完了し、2023年3月に望遠鏡から取り外して山麓に輸送し、日本に返送する準備作業を行った。また、すばる望遠鏡でのPI共同利用観測の成果としてから3本の投稿論文が出版され、1本が投稿中である。(2) 2021年度に取得した面分光ユニット(IFU)の試験観測データの解析を行い、強い熱迷光が入っていることを確認した。この迷光についてはレイトレースによる原因特定を行い、望遠鏡の構造体が映り込むことによって発生していることを確認し、IFUの構造に遮光板を入れることで解決した。IFUの開発についてのこれら研究成果については国際学会(SPIE Astronomical Telescopes+Instumentation)で発表した。(3) z~2の星形成銀河については広帯域フィルタを用いた輝線銀河の選出手法を確立し、それを用いてこれら銀河の性質を探り、特に低質量星形成銀河で活発な星形成が行われている可能性が高いことを明らかにし、投稿論文として発表した。
2: おおむね順調に進展している
予定通りすばる望遠鏡でのPI共同利用観測を完了できたため。
2023年度はSWIMSを日本に輸送し、すばる望遠鏡での観測で明らかになった不具合の改修を行う。また、これまでに取得された観測データ、及びIFUの開発についてを取りまとめ、論文化を進める。SWIMSは改修が終了後、2024年度にチリのTAO望遠鏡に輸送して観測を開始する予定である。
すべて 2023 2022 その他
すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (6件) (うち国際共著 3件、 査読あり 4件、 オープンアクセス 4件) 学会発表 (7件) (うち国際学会 2件) 備考 (1件)
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