研究課題
欧州宇宙機構 (ESA) が大型計画として選出したX線天文衛星Athenaは、ESA負担額のコストオーバーランのために、計画に大幅な見直しが入ることになった。サイエンスの再検討のために、ESA により Science Re-Definition Team (SRDT) が結成され、デスコープ後の Athena (=NewAthena) のドライバーサイエンスの再定義が行われた。本計画の研究代表も SRDT に参加し、主にオブザーバトリーサイエンスからの検討を行った。また、ミッションハードウェアの再検討のために Mission Re-Definition Team (MRDT) が結成され、MRDT と SRDT との議論にも参加した。Athena はX線望遠鏡としてシリコンポアオプティクスを採用する。この光学系は、正規の2回反射以外の経路で混入する迷光が多いという欠点を持つ。そのため我々は、迷光除去用のプリコリメターの基礎開発を行い、これをAthenaに搭載するべく議論を続けてきた。NewAthenaへのデスコープのために、我々が提案するプリコリメターの採用は事実上難しくなった。しかし、NewAthenaがX線望遠鏡として採用するシリコンポアオプティクスは、NewAthena以降にもX線天文衛星に採択される可能性がある。我々は、将来計画に役立つ技術開発としてプリコリメターの開発を続行し、シリコンポアオプティクスの1モジュール用のプリコリメターを製作した。また、シリコンポアオプティクスはX線反射膜としてイリジウムを採用する。イリジウムをコーティングした実際のサンプルのX線反射率測定を行い、イリジウムL吸収端付近の反射率を実験的に明らかにした。
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 雑誌論文 (10件) (うち国際共著 7件、 査読あり 4件、 オープンアクセス 3件) 学会発表 (4件) (うち国際学会 1件、 招待講演 3件)
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