温暖化対策を念頭に気候と表層地形の変化の定量的な関係を明らかにする研究である。気温上昇抑制目標を達成するために、人為的風化促進法を取り入れるべきだという意見を踏まえ、宇宙線生成核種であるベリリウムを用いて、堆積物コアの海洋自生堆積物の同位体比(10Be/9Be)を測定し、過去の風化侵食を定量的に評価する。 ベリリウムを用いる方法は全く独自のもので、測定ができる環境も世界的に見ても少なく、独創的な結果が得られると期待される。人為的な陸域から海洋への物質循環の制御要因からくる環境影響の評価などの理解にもつながる。その結果は、温暖化対策の一つとしての人為的風化促進の検討にも利用可能で、学術的価値は高い。
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