研究課題/領域番号 |
20H00202
|
研究種目 |
基盤研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分17:地球惑星科学およびその関連分野
|
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
奈良岡 浩 九州大学, 理学研究院, 教授 (20198386)
|
研究分担者 |
濱瀬 健司 九州大学, 薬学研究院, 教授 (10284522)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
キーワード | 小惑星リュウグウ / サンプルリターン / 炭素質隕石 / 有機化合物 / 化学進化 / アミノ酸 |
研究成果の概要 |
小惑星リュウグウ物質や炭素質コンドライト隕石を水や有機溶媒で抽出し、高感度・高分解能のクロマトグラフィーや質量分析を用いて含まれる有機分子を分析した。その結果、炭素や水素、窒素、酸素、イオウなどの元素組成からなる約2万の分子組成を検出した。低分子のアミンやカルボン酸、アミノ酸、多環芳香族炭化水素、含窒素環状化合物などが含まれ、左右構造を持つアミノ酸はほぼ1:1のラセミ体で存在した。これらの有機化合物は摂動や衝突により小惑星表面から放出され、太陽系内を移動・運搬されると考えられる。
|
自由記述の分野 |
有機宇宙地球化学
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
炭素質小惑星の表面上に非常に多くの有機分子が存在することを証明した。地球生命が利用しているアミノ酸や核酸塩基、およびカルボン酸などが存在することは生命誕生に至る化学進化への理解につながる。また、太陽系外惑星における生命存在の可能性についても議論できる。さらに将来、人類が地球外で活動する場合に利用できる有機物資源の分布情報も提供した。
|