研究課題
基盤研究(A)
「生命誕生の場=深海熱水域」説の検証を目的とした研究である。「液体・超臨界二酸化炭素と海水の境界で、有機物の濃縮と高分子化・組織化が進行した」という独創的なアイデアに基づき、初期地球環境を再現した室内実験と沖縄トラフ熱水域での現場観測を通して、初期地球における深海熱水域での化学進化過程を明らかにする。生命誕生の場の解明という命題は、最高レベルの学術的問いである。研究の目的・ビジョンが明確であり、研究計画も具体的で、綿密に練られている。深海熱水域での現場観測は、本研究グループ以外では実行困難な項目である。海水との共存状態での液体・超臨界二酸化炭素の化学反応特性の理解は、他の研究分野にも波及し得るものである。