研究課題
研究代表者はこれまでフレキシブル(曲げられる)システムの開発を推進してきた。フレキシブルデバイスを凌駕する次世代のデバイスは、肌のように超柔軟なストレッチャブル(伸縮可能な)素材を用いたシステムである。研究代表者は、そのために液体金属を用いたストレッチャブルセンサを世界に先駆け発表した。今後はセンサだけではなくシステムそのものが伸縮可能なストレッチャブルシステムが求められる。その社会実装のためのボトルネックは大量生産手法の欠如とシステムに蓄電能(バッテリ)がないことである。そこで本研究ではRoll-to-roll(R2R)加工を用いたストレッチャブルシステムの大量生産方法の確立と硬軟ヘテロ伸縮基板を用いたストレッチャブルシステムのR2R加工による実現を行った。まず、硬度の異なる3種類のポリマーを用いて、硬軟ヘテロ伸縮基板を作製した。硬い部分のパターン面積が0.78mm2と小さいポリマーフィルムを連続的に作製することに成功した。その上に、IC等の硬い固体電子素子を配置することによって全体が伸縮しても固体電子素子が保護される基板を作成した。さらに、R2Rコーティング・プロセスと液体金属配線のディスペンシング印刷を組み合わせることで、140ミクロンという微細な液体金属配線の形成が可能になった。このプロセスを用いることにより、一度に15個のストレッチャブルハイブリッド・デバイスのバッチ生産を可能にするとともに、最大400cm2の大面積デバイスの作製を可能にした。
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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