本研究は、材料が本来持ち得ない余剰な電子(Anomalous電子)が原子間結合に干渉することで、材料強度が向上し、脆性材料が大きな塑性変形能を獲得するなど、材料の強度や機械的性質を書き換えるというメカニズムを解明し、電子によって自在に強度・変形特性を設計する新たな学術分野を開拓することを目指すものである。 余剰な電子によって材料の強度や機械的性質が書き換わるメカニズムを、電子量を制御した微小体積試験体への理想強度実験と量子論的(第一原理)解析の両面から解明しようとする学術課題は意義あるもので、電子によって自在に強度・変形特性を設計するという新たな学理の開拓が期待できる。
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