本研究は、高精度な乱流燃焼モデルを実現するため、乱流燃焼のLarge Eddy Simulationのための物理数学モデルとして乱流燃焼モデルと火炎・壁面干渉熱伝達モデルを構築し、それらのモデルパラメータを過去に蓄積された大規模直接計算データと先端レーザ計測データを基盤にAI技術を用いて同定することで、汎用性の高い高精度AI支援モデルを構築することを目指している。 本研究の学術的意義は、AI支援は物理数学モデルの最終段階で導入されるべきとの思想に基づいて、乱流燃焼速度に関する物理数学モデルならびに火炎・壁面干渉時の壁面熱流束予測モデルをAI技術を用いて高精度化するとともに、開発されたAI支援モデルを実装した非線形物理現象のシミュレーションを通して検証する点にある。本研究より実用燃焼器の乱流燃焼特性と壁面熱損失特性の予測精度向上が期待できる。
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