• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2022 年度 実績報告書

先端レーザ計測及び直接数値計算データサイエンスに基づくAI支援乱流燃焼モデリング

研究課題

研究課題/領域番号 20H00224
研究機関東京工業大学

研究代表者

店橋 護  東京工業大学, 工学院, 教授 (40242276)

研究分担者 志村 祐康  東京工業大学, 工学院, 准教授 (30581673)
源 勇気  東京工業大学, 工学院, 助教 (70769687) [辞退]
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワード乱流燃焼 / レーザ計測 / 直接数値計算 / AI支援モデリング / データサイエンス
研究実績の概要

本研究では,乱流燃焼のLarge Eddy Simulation(LES)のための物理数学モデルとして乱流燃焼モデルと火炎・壁面干渉熱伝達モデルを構築し,それらのモデルパラメータ同定において大規模直接数値計算(DNS)及び先端レーザ計測データを基盤とする深層学習等のAI技術を導入することで高精度AI支援モデルを構築する.令和4年度は,自動車用エンジンのような平均圧力が時々刻々変化する燃焼場における開発したAI支援乱流燃焼モデルの精度検証と改良に重点をおいて研究を行った.ここでは,研究代表者らは有する容容器内乱流燃焼のDNSデータを用いて,開発したAI支援乱流燃焼モデル(AI支援FDSGSモデル)の有効性を検証した.その結果,LESの枠組みの中で与えることのできる適切な入力物理量を選定することで,平均圧力が時々刻々変化する燃焼場にもAI支援FDSGSモデルを適用可能であることを明らかにした.また,現有の乱流燃焼のLESコードにAI支援FDSGSモデルを実装し,実際のLESをDNSと同条件で実施する動的テストを行うことで,モデルの有効性を明らかにした.具体的には乱流噴流予混合火炎を対象としたAI実装LESを実現し,DNSデータ,AI実装前のFDSGSモデル及び既存SGS燃焼モデルとの比較から,開発したAI支援乱流燃焼モデルが十分な精度で乱流燃焼場を予測可能であることを明らかにした.加えて,本研究では乱流火炎と壁面の干渉時を表現する熱伝達モデルとして乱流火炎・壁面干渉にけるAI熱流束予測モデルの構築に行った.前年度までに層流条件に対して開発したAI熱流束予測モデルを直接乱流条件に適用した場合でも概ね壁面熱流束を予測可能であることが明らかとなったが,LESの枠組みの中で入力物理量を選択し直すことで,さらに高精度に壁面熱流束を予測可能であることを明らかにした.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

令和4年度に計画されていた現有の乱流燃焼のLESコードへのAI支援乱流燃焼モデルの実装とAI実装シミュレーションの実現するとともに,実際のLESをDNSと同条件で実施する動的テストの実現し,開発モデルの検証を行ったため,さらにHead on quenchingとSide wall quenchingが混在する乱流火炎と壁面の干渉に対するAI支援火炎・壁面干渉熱伝達モデルの構築も行われた.

今後の研究の推進方策

申請書に記載の通り.令和5年度は,火炎面のインナーカットオフを決定するAI支援モデルに加えて局所フラクタル次元の簡易的に与えるAI支援モデルの構築,実装及び検証,開発したHead on quenchingとSide wall quenchingが混在する乱流火炎と壁面の干渉に対するAI支援火炎・壁面干渉熱伝達モデルの更なる高精度化,すべてのAI支援モデルを実装した動的テストによるAI支援火炎・壁面干渉熱伝達モデルの総合評価を行う.

  • 研究成果

    (11件)

すべて 2022

すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 4件) 学会発表 (6件) (うち国際学会 2件、 招待講演 1件)

  • [雑誌論文] 乱流燃焼シミュレーションと機械学習活用2022

    • 著者名/発表者名
      源勇気, 店橋護
    • 雑誌名

      伝熱= Journal of the Heat Transfer Society of Japan

      巻: 61 ページ: 33-39

  • [雑誌論文] Effect of Steam Dilution on the Structure and Stabilization of Lifted Flames of Hydrogen2022

    • 著者名/発表者名
      Defne KIRAN, Yuki MINAMOTO, Masayasu SHIMURA, Mamoru TANAHASHI
    • 雑誌名

      日本燃焼学会誌

      巻: 64 ページ: 80-91

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Effect of flame-flame interaction on scalar PDF in turbulent premixed flames2022

    • 著者名/発表者名
      Yuki Minamoto, Kherlen Jigjid, Rentaro Igari, Mamoru Tanahashi
    • 雑誌名

      Combustion and Flame

      巻: 239 ページ: 111660

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Prediction of Local Kolmogorov Length Scale Using Deep Neural Network in a Combustion LES Context2022

    • 著者名/発表者名
      南 啓伸 , 源 勇気 , 志村 祐康 , 店橋 護
    • 雑誌名

      The 32nd International Symposium on Transport Phenomena

      巻: 1 ページ: 1

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Effect of Turbulence Intensity on Flame-wall Interactions of Turbulent Premixed Flame in an Enclosed Rectangular Domain2022

    • 著者名/発表者名
      Ye Wang , Yuki Minamoto , Masayasu Shimura , Mamoru Tanahashi
    • 雑誌名

      The 32nd International Symposium on Transport Phenomena

      巻: 1 ページ: 1

    • 査読あり
  • [学会発表] Prediction of Local Kolmogorov Length Scale Using Deep Neural Network in a Combustion LES Context2022

    • 著者名/発表者名
      南 啓伸 , 源 勇気 , 志村 祐康 , 店橋 護
    • 学会等名
      The 32nd International Symposium on Transport Phenomena
    • 国際学会
  • [学会発表] Effect of Turbulence Intensity on Flame-wall Interactions of Turbulent Premixed Flame in an Enclosed Rectangular Domain2022

    • 著者名/発表者名
      Ye Wang , Yuki Minamoto , Masayasu Shimura , Mamoru Tanahashi
    • 学会等名
      The 32nd International Symposium on Transport Phenomena
    • 国際学会
  • [学会発表] DNS and SGS Modeling of Turbulent Combustion for Future IC Engines and Gas Turbines2022

    • 著者名/発表者名
      Mamoru Tanahashi
    • 学会等名
      China National Symposium on Combustion, 2022
    • 招待講演
  • [学会発表] 局所コルモゴロフスケールAI予測に基づいたSGS燃焼モデルの開発2022

    • 著者名/発表者名
      南 啓伸, 源 勇気, 志村 祐康, 店橋 護
    • 学会等名
      日本機械学会 熱工学コンファレンス2022
  • [学会発表] Numerical study of near-wall flame propagation and flame-wall interaction for lean premixed turbulent combustion in a constant volume vessel2022

    • 著者名/発表者名
      Ye Wang,Yuki Minamoto,Masayasu Shimura,Mamoru Tanahashi
    • 学会等名
      第60回 燃焼シンポジウム
  • [学会発表] 機械学習による火炎壁面干渉における壁面熱損失の予測 モデル構築2022

    • 著者名/発表者名
      神永 拓輝, 源 勇気, 志村 祐康, 店橋 護
    • 学会等名
      第59回 日本伝熱シンポジウム

URL: 

公開日: 2023-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi