研究課題/領域番号 |
20H00280
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
岩崎 晃 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 教授 (40356530)
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研究分担者 |
水谷 忠均 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構, 研究開発部門, 研究領域主幹 (00401232)
木村 俊義 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構, 研究開発部門, 上席研究開発員 (20399546)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 大型望遠鏡 / 光学計測 / 宇宙望遠鏡 / 構造制御 |
研究実績の概要 |
本研究では、宇宙で用いる大型望遠鏡を視野に、波面計測と構造制御の融合により、波面の制御を目指すものである。 望遠鏡に対して、光シャワー法を導入するための光学系の検討を行い、焦点面配置と発生する光学パターンの関係を明らかにした。焦点面に配置した半導体レーザ光を光ファイバー端から射出することで、望遠鏡から平行光を発生させ、そのビーム特性の評価を実施した。また、シャックハルトマンセンサ、干渉計およびオートコリメータ方式で得られる物理量についての比較検討を行い、主鏡の変形量を計測するための感度を求めた。一方、3年目以降に実施する大型望遠鏡実験においては、通常の主鏡に対して焦点距離が短いため、光ファイバーから射出する光では、十分な開口数(NA)が得られないため、リレー光学系が必要であることが判明し、光学系の設計を開始した。 宇宙望遠鏡の結像のためには、主鏡と副鏡の間の支持構造を制御し、適切な焦点位置を維持ことが求められる。軌道上の過酷な環境の下で高い寸法安定性を実現するために、センサを構造に統合した変位測定干渉計システムを構築した。この目的のために、レーザを用いるファブリペロー変位センサを軽量トラス構造の端に組み込んだ。このことで、トラスの変位を精密に計測できる。提案手法の性能を検証するために、2種類のトラスストラットに対して、熱膨張の測定を実施した。ステンレス鋼および低熱膨張セラミックの熱寸法安定性を評価し、従来のレーザ干渉方式の測定システムと比較した。本手法は従来の測定システムと同様の精度を持ち、構造に組み込んだ形で運用できるため、軌道上でも適用可能な測定システムを提供できることが判明した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
望遠鏡の選定および納入に時間が要しており、組み合わせる光学部品の選定に遅れが生じている。
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今後の研究の推進方策 |
本研究では、大型宇宙望遠鏡を対象として、計測と構造制御を組み合わせることで、望遠鏡の特性を高めることを目的としている。 計測手法の高度化においては、焦点面から波面を測定する手法で、望遠鏡の変形量を計測する。中型望遠鏡を対象に計測手法の確立を行う。また、本実験で用いる大型望遠鏡主鏡は、通常の主鏡に比べて焦点距離が短いため、光ファイバーからの出射光では、鏡面全域をカバーすることができない。従って、光学系の改造を行いつつ、計測の準備を行う予定である。 構造系に関しては、宇宙望遠鏡の支持構造の検討を行い、これまでに開発した変位測定干渉計を有効に組み込む設計を検討する。軽量トラス構造を実現する構造部材を製作し、主鏡と副鏡を接続する支持構造の制御としての、望遠鏡構造を構築する。変位の計測と制御を行うためのスマート構造を組み込む。
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