研究課題
基盤研究(A)
本研究は、燃料電池にて白金触媒代替となる窒素含有炭素材料のメカニズムを表面科学、計算科学等を通して解明するだけでなく、そのメカニズムに基づき、酸性雰囲気下でも触媒失活を抑制する電極構造を構築することを目的としている。炭素六員環中のピリジン状窒素のプロトン化を抑制することによって白金触媒代替触媒を実現することが当該課題の最終目的である。燃料電池にて白金触媒代替となる窒素含有炭素材料の酸性雰囲気下での失活は、その実用化の大きな障壁となっており、このメカニズムを解明し、失活を抑制することは学術だけでなく、社会的に大きなインパクトをもつ。当該課題では触媒作用の中心となる炭素六員環中のピリジン状窒素の役割、性質を様々な手法によって解明するだけでなく、その知見に基づき、その触媒作用失活を抑制する電極を構築することが期待される。