高速原子間力顕微鏡(高速AFM)のより高い時間分解能を実現するために、十分に練られた独自の視点から要素技術を列挙し、それぞれの技術的な課題を明確にするとともに、それらを克服していくための具体的な手法をもとに、最終的には、従来比15倍以上の時間分解能を実現させる。そして、その技術を生体分子観察へと展開させ、生物学的に意義深い新知見を得ることを目的としている。 現行の高速AFMよりも15倍以上の高速走査を実現するための要素技術とその課題解決のための手法が技術的・理論的に明らかになり、さらには、実用域にまで達成されれば、関連計測分野への学術的な意義はもとより、装置開発の視点からも非常に有意義である。また、この時間分解下では、機能中の生体分子形状やそのダイナミクスへの展開も視野に入る。波及効果が非常に高い研究である。
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