従来は熱活性化により実現してきた表面化学反応のレアイベントを、位相制御したテラヘルツパルスを用いて表面分子の束縛運動や分子の変形などを駆動し、効果的に引き起こすことを目指す。遠赤外から中赤外領域の波長可変高強度テラヘルツシステムを構築し、重要な触媒反応である一酸化炭素の酸化、二酸化炭素の水素化、メタンの部分酸化反応などをアクションスペクトロスコピーにより実証する。 テラヘルツ波を用いて分子運動の位相を制御し表面反応を制御する、というこれまでに無い斬新なアイデアに基づく研究で、究極の化学反応制御として学術的意義も大きい。本手法が確立された際の波及効果も大きく、独創的成果が期待される。
|