研究課題
本研究の目的は、「大口径・高出力青緑色面発光レーザーの開発」である。具体的には、高出力化(30 mW)とビーム形状制御(放射角3°)を可能にする発光径大口径化(30 um)、発振波長の長波長化(500 nm)、そして、これらを高い再現性で実現することが必須である。そのためには、導電性DBR、AlInN酸化層、GaN基板上高InNモル分率GaInN量子井戸、低抵抗トンネル接合、その場反射スペクトルによる共振波長制御の確立が必須である。最終年度である今年度の成果は以下のとおりである。導電性DBRでは、成長直後のAlInN表面に施す水素クリーニングをさらに最適化することで、貫通転位の発生を従来よりも2桁近く低減させ、大幅な高品質化を成し遂げた。AlInN酸化層形成の代替である、p-GaN表面を酸化させる手法では、LEDではあるもののVCSELと同等の8~30um径の電流狭窄を実証した。次に、GaN基板上高InNモル分率GaInN量子井戸(波長500nm)では、量子井戸構造バリア層の形成に伴うトレンチ欠陥形成に対し、井戸成長後に極めて薄いAlN層を導入することでトレンチ欠陥発生の抑制に成功し、表面・界面平坦性が大幅に向上した。一方、発光強度は発振実績のある紫色GaInN量子井戸に比べ1/10~1/5程度に留まり、さらなる改善が必要である。最後に、その場反射スペクトルによる共振器長制御では、成長温度下でのDBRストップバンドの長波長化を実測、その値に基づいて、反射率強度の振動をモニターすることで共振器長形成の制御性を従来の1/4となる0.5%以内まで高めることに成功した。残念ながら、現時点で500nm以上で動作する面発光レーザーの実現には至っていないが、上記確立した技術は今後のデバイス開発に極めて有用な技術であり、さらなる発展が期待される。
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2023 2022
すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (19件) (うち国際学会 9件、 招待講演 7件) 産業財産権 (5件) (うち外国 2件)
Japanese Journal of Applied Physics
巻: 62 ページ: 066504-1~6
10.35848/1347-4065/acdba9
Applied Physics Express
巻: 15 ページ: 112007-1~5
10.35848/1882-0786/ac9bc9
一般財団法人光産業技術振興協会オプトニューズ
巻: 17 ページ: 1