現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
室温において双安定性を示す電荷移動錯体を新規に合成し、低温相と高温相の電荷状態、低温領域における光可逆磁性を見出したことは重要であり、錯体を基盤とした外部刺激応答性を有する蓄熱材料への展開が期待できる。また、テラヘルツ領域の電磁波を吸収する鉄錯体(Angew. Chem. Int. Ed., 2023, 62, e202214673)や第二高調波発生を示す鉄錯体の合成にも成功し、多様な機能性錯体の構築に関して知見を得ており、今後、スピンクロスオーバーや電荷移動相転移との複合化により、新しい外部刺激応答性相転移物質への展開も期待できる。以上より、おおむね順調に進展していると言える。
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