本研究では、研究代表者らが独自に展開してきた「前駆体法」を最大限に利用し、①前人未到の超高次アセンやシクラセンの金基盤上合成と電子構造の解明、単結晶トランジスタへの挑戦、②置換基エンジニアリングによる低分子有機半導体開発と塗布プロセスによる結晶制御、といった2つの研究課題を相互に関連させて効率的に研究を推進する。 π共役拡張芳香族化合物の合成法の確立と電子構造の解明、結晶構造制御は、ナノカーボン材料から低分子有機半導体まで、幅広い芳香族化合物の基礎学理の深化と、有機エレクトロニクスの発展において極めて重要である。研究代表者の研究能力やこれまでの研究実績から本研究の着実な遂行が期待できる。
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