研究課題
基盤研究(A)
植物工場などの高度な自動化を目指した植物生産システムでは、作物生育に不安定性が存在するとシステムの自動制御が難しくなる。本研究課題は作物生育の様態を時系列的な「多重周期性」から量的に捉え、その背景となる遺伝子発現の様態を明確にして、植物生育の不安定性について解析しようとするものである。また、その成果を既設の大型植物工場における安定生産技術の開発へと応用しようとするものである。植物の生育不安定性の一般理論の構築と作物生産の不安定リスクの低減技術につながる重要な研究であり、基礎科学としても生産環境農学の出口を意識した応用的視点からも成果が期待される。植物の多重周期性や概日リズムの撹乱による生育不安定性などの着眼点は興味深く、トランスクリプトーム解析や画像の時系列データの取得では新知見が期待できるであろう。