研究課題
本研究では,地盤調査に関しては,サンディング試験と宇宙線ミューオンを利用した物理探査を結合した高精度地盤調査法の開発によって,堤体内部の強度や透水性分布を明らかにする.計測結果に基づく堤体内部の可視化のために,ベイズ機械学習を利用した新たなインバージョン技術を開発する.計測結果に基づき,決壊による氾濫を予想したリスク評価を行うが,ため池数は膨大で,従来的な物理モデルを用いた挙動解析は不可能であるため,代替法による新たなリスク評価手法を開発する.具体的に,2022年度は,主に次の項目を実施した.下記で,継続と示されているのは,2021年度からの継続研究である.(1) CPTu模型試験の実施(継続),(2) クロスホールミューオン試験装置の開発,(3) 斜面横断型スクリューウェイトサンディング試験の開発(継続) (4) 機械学習を用いた地盤内同定手法の開発(継続),(5) 堤防の越流破堤模型実験(継続),(6) 物理探査とサウンディングをデータ同化手法によって結合する手法の開発(継続) (7)機械学習を利用した堤体破堤リスク解析手法の開発本研究の大きな流れは,新たな地盤探査手法の開発→高精度地盤探査の達成→破堤リスク評価手法の開発であり,上記の(1)~(7)は,これら3項目のいずれかに関わるものである.(1)は,昨年度開発したCPTu模型実験を継続した.これによって,ため池堤体の透水係数分布を同定し,堤体内のパイピングリスクを評価する手法の開発に結び付けることを目的とする.(2)は,設計した探査装置の性能試験を,学内の模型地盤で実施した.(5)は,堤体の越流リスク評価手法開発を目指して,越流現象の確認を行った. (8)は,代替モデルとして応答曲面法を用いたリスク評価手法を完成させた.
3: やや遅れている
(1) CPTu模型試験の実施,(2) クロスホールミューオン試験装置の開発,(3) 斜面横断型スクリューウェイトサンディング試験の開発,(4) 機械学習を用いた地盤内同定手法の開発,(5) 堤防の越流破堤模型実験,(6) 物理探査とサウンディングをデータ同化手法によって結合する手法の開発,(7)機械学習を利用した堤体破堤リスク解析手法の開発については,大凡順調に目的を達成している.しかしながら,当初計画では,「開発したミューオン現地試験」の現地試験を2022年度中に実施する予定であったが,ミューオン探査装置の完成が大幅に遅れたため計画が2023年度に持ち越された.
2023年度では,(1) CPTu模型試験の実施,(2) クロスホールミューオン試験装置の開発,(3) 斜面横断型スクリューウェイトサンディング試験の開発,(4) 機械学習を用いた地盤内同定手法の開発,(5) 堤防の越流破堤模型実験,(6) 物理探査とサウンディングをデータ同化手法によって結合する手法の開発,(7)機械学習を利用した堤体破堤リスク解析手法の開発の7つの研究項目を完成させるとともに,項目(2)を2023年度の前半に終了後,現地試験を実施,当初計画を達成する予定である.
すべて 2023 2022
すべて 雑誌論文 (34件) (うち国際共著 10件、 査読あり 34件、 オープンアクセス 3件) 学会発表 (12件)
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