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2022 年度 実績報告書

マウスリソース開発が解明する胚葉形成と選択的スプライシングの生物機能

研究課題

研究課題/領域番号 20H00444
研究機関筑波大学

研究代表者

杉山 文博  筑波大学, 医学医療系, 教授 (90226481)

研究分担者 水野 聖哉  筑波大学, 医学医療系, 准教授 (10633141)
村田 知弥  筑波大学, 医学医療系, 助教 (60713485)
久野 朗広  筑波大学, 医学医療系, 助教 (60830122)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワード原腸胚形成 / ゲノム編集 / 胚盤胞補完法
研究実績の概要

本研究では我々独自の蛍光ノックインマウスを利用して、原腸胚形成における各胚葉で機能的なスプラシングバリアントの特定を目指す。
本年度は、各々の胚葉を蛍光で識別可能なMIERUマウス(外胚葉マーカーとしてOtx2遺伝子にtdTomatoが、中胚葉マーカーとしてT遺伝子にTagBFPが、内胚葉マーカーとしてSox17遺伝子にEGFPがそれぞれbicistronicにノックインされている)ES細胞にCRISPR-Cas9を導入し、ある共通的な特徴をもつ遺伝子群のそれぞれに対するgRNAと組み合わせ、三胚葉が可視化可能な潜在能力を持つKO-ES細胞を12系統樹立した。なお、各系統で少なくとも2つ以上の独立したクローンが得られており、KOアレルの配列も決定している。これらのES細胞から胚盤胞補完法を用いることで、三胚葉可視化KO-原腸胚を発達させた。更に、胚葉毎異なる蛍光タンパクを利用したFACSにて胚葉特異的な細胞集団を分取した。なお、非遺伝子破壊MIERUマウスES細胞を用いたコントロール実験において、各胚葉特異的な細胞分取が成功したことをRNA-Seq解析で確認している。
スモールサンプルからスプラシングバリアントを特定することが可能であると報告されたあるRNA-Seq法により、上述の三胚葉可視化KO-原腸胚から分取した胚葉特異的な細胞集団における遺伝子発現解析を実施した。これまでに6遺伝子の三胚葉可視化KO-原腸胚の遺伝子発現解析データを所得済みであり、現在はそのデータ解析を実施している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本研究の基盤ツールであるMIERUマウスとそのES細胞の確立に既に成功しており、標的遺伝子の選定と遺伝子破壊も当初の予定通りに完了した。また、それら遺伝子破壊ES細胞を原腸胚へと発生させる系やその後の細胞系譜特異的な分取も滞りなく進んでいる。その後の遺伝子発現解析系もコントロール実験では期待通りの結果が得られており、これまでに構築した系と細胞ライブラリーを用いて、実験を進める環境は完備された。

今後の研究の推進方策

残りの遺伝子についての三胚葉可視化-KO原腸胚を微量サンプルに特化したRNA-Seqで解析していく予定である。そして、スプライスバリアントに差が見られる遺伝子を抽出し、アンプリコンシークエンスでのナノポアーシークエンシング解析を実施、詳細なデータを得る。これらのデータをもとにKO異常胚葉形成の特徴と原因候補スプライシングバリアントを炙り出す予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2023 2022

すべて 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] Establishment of triple knock-in reporter system to evaluate of three germ layers formation in mouse embryos2023

    • 著者名/発表者名
      Hayate Suzuki, Kazuya Murata, Yoko Daitoku, Yoko Tanimoto, Seiya Mizuno, Fumihiro Sugiyama
    • 学会等名
      36th International Mammalian Genome Conference
    • 国際学会
  • [学会発表] 三胚葉形成を可視化するトリプルノックインレポーターシステムの開発2022

    • 著者名/発表者名
      鈴木颯、村田知弥、大徳陽子、濱田優子、谷本陽子、水野聖哉、杉山文博
    • 学会等名
      第69回日本実験動物学会総会

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公開日: 2023-12-25  

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