研究課題
マウス骨格筋組織をカルディオトキシン注射により損傷させ、経時的に組織切片を作成した。独自に開発したChILSeq法により、単一細胞レベルで、トランスクリプトーム、プロテオーム、エピゲノムデータをそれぞれ取得した。既に公開している単一細胞エピゲノム解析法ChILseqに、新たに開発した連続免疫染色法、空間トランスクリプトーム技術PIC(photo Isolation Chemistry)を組み合わせた新たなマルチオミクス解析を実践した。本解析では、全て生体組織で行い世界初の試みであると同時に組織内部のエピゲノム変化を解析する先駆的な技術と考えている。切片上に存在する細胞内に含まれるRNAを逆転写後dsDNAに転換し、更にin vitrotranscription(IVT)により増幅させることで1細胞レベルでRNAの検出が可能となった(単一細胞トランスクリプトーム検出)。同様に細胞に存在する分子をあらかじめ消去可能な蛍光を付加した特異的抗体と反応させ、連続的に反応させることで膨大な抗体の種類を同一検体上で解析することが可能となった(単一細胞プロオーム検出)(論文発表準備中、特許申請中)。本手法では、プロテオーム、エピゲノムデータは用いる抗体の種類に依存する。そこで、特にプロテオームデータは筋、免疫細胞、間質細胞の代表的な細胞表面抗原を検出する抗体による細胞集団の大まかな区分けを行ったうえで、代表的なシグナル伝達経路の活性化に絞って定量解析を行った。エピゲノムデータについてはクロマチン構造状態の計測を行った。骨格筋再生過程における細胞集団の同定に向けた包括的なデータ解析を進めており、論文投稿準備中である。
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2023 2022 その他
すべて 雑誌論文 (11件) (うち国際共著 1件、 査読あり 11件、 オープンアクセス 11件) 学会発表 (14件) (うち国際学会 3件、 招待講演 14件) 備考 (1件)
Hum Genome Var.
巻: 10 ページ: 6
10.1038/s41439-023-00231-2.
Nature
巻: 613 ページ: 169-178
10.1038/s41586-022-05535-x.
Nat Commun.
巻: 13 ページ: 7672
10.1038/s41467-022-35286-2.
Commun Biol.
巻: 5 ページ: 1215
10.1038/s42003-022-04195-x.
Exp Cell Res
巻: 420 ページ: 113307
10.1016/j.yexcr.2022.113307.
巻: 5 ページ: 974
10.1038/s42003-022-03941-5.
iScience
巻: 25 ページ: 104781
10.1016/j.isci.2022.104781.
PLoS One.
巻: 17 ページ: e0265008
10.1371/journal.pone.0265008.
STAR Protoc.
巻: 3 ページ: 101346
10.1016/j.xpro.2022.101346.
Front Cell Dev Biol.
巻: 10 ページ: 780038
10.3389/fcell.2022.780038.
Hepatol Commun
巻: 6 ページ: 1725-1740
10.1002/hep4.1911.
https://tx.bioreg.kyushu-u.ac.jp/