研究課題/領域番号 |
20H00472
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分44:細胞レベルから個体レベルの生物学およびその関連分野
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研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 |
研究代表者 |
濱田 博司 国立研究開発法人理化学研究所, 生命機能科学研究センター, チームリーダー (00208589)
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研究分担者 |
清成 寛 国立研究開発法人理化学研究所, 生命機能科学研究センター, チームリーダー (40721048)
内川 昌則 大阪大学, 大学院生命機能研究科, 助教 (80346147)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 左右非対称性 / 繊毛 / Nodal / 生物多様性 / メカノセンサー |
研究成果の概要 |
2つの異なる脊椎動物を用いて、体の左右非対称な形態が生じる仕組みを解明しようとした。繊毛が生じる水流に依存するマウスにおいては、その水流を感知する機構を解明した。すなわち、ノードの左側の不動繊毛が水流が生じる力学刺激を、メカノセンサーであるイオンチャネルを介して感知する。その結果、Ca2+が流入し、RNA 結合蛋白質Bicc1を介して標的mRNAを分解する。繊毛に依存しない爬虫類や鳥類においては、Nodal遺伝子がノードで非対称に発現することで体の非対称性が誘導される。Nodal遺伝子の転写を制御するエンハンサーを探索し、ノードで非対称な発現をもたらすエンハンサーを同定した。
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自由記述の分野 |
発生生物学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
左右非対称性を決める水流が感知される機構が解明された点は、学術的に大きな意義を持つ。とくに、『水流は左右を決める分子を運搬するのか、それとも力学刺激として感知されるのか?』という長年の疑問に答えを出せたことは大きな進展であった。一方で、繊毛や水流に依存せずに対称性を破る鳥類や爬虫類では、その機構は不明であったが、Nodalの非対称な発現を規定するエンハンサーを同定できたことで、重要な糸口を得ることができた。
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