応募者はCbln1の発見を契機として「細胞外足場タンパク質(ESP)」によるシナプス制御という新しい概念を提唱した。本研究ではこれまでの研究基盤をさらに発展させ、1)機能未解明のESPの解析、2)拡散性伝達におけるESPの役割の解析、3)ESPを利用した人工シナプスコネクターの開発・応用、の3つの目標を立て研究を進める。 本研究は、独自の発見に基づき、多様な方向に研究を発展させる独創性の高い着実な研究提案と言える。ESPは他のシナプス接着分子と異なりシナプス形成維持における機能的重要性が高いため、本研究により神経伝達の基本的な理解を深める優れた成果が期待される。目標1、2、3とも予備検討が進んでおり、応募者の実績からみても研究実現性は高い。
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