福山型筋ジストロフィー(FCMD)をはじめとするジストログリカノパチーの原因である、リビトールリン酸修飾にかかわる酵素活性を組織レベルで追求し、「リビトールリン酸異常症」という疾患概念を確立し、さらなる病態解析を行う。またFCMDの治療へ向けて、アンチセンス核酸治療、リビトール補充療法、AAV遺伝子治療などの治療実験を行い、臨床試験へとつなげる。 糖鎖異常に着目して疾患治療へと展開する独創的かつ挑戦的な研究で、「リビトールリン酸異常症」という概念の確立を含めて学術的意義は十分認められる。また、FCMDの治療開発を目指した研究計画も、先行研究結果と疾患モデルマウスの予備実験に裏付けされていて、実行可能性が高く、社会的意義も高く評価できる。
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