応募者の樹立した相互細胞接着型ヒト血液脳関門in vitroモデルを用いて、難治性中枢神経疾患治療法を開発しようという研究課題である。具体的には、血液脳関門を通過する低分子を用いてペリサイトやアストロサイトから神経栄養因子等を放出させる方法、抗GRP78抗体を用いて一過性に血液脳関門を開放させる方法の確立を目指す。 血液脳関門の制御は中枢神経系疾患に対する創薬の最大の難関の一つであり、本研究は医学的意義が高いと共に、神経領域の基礎研究への波及効果も十分期待される。また、血液脳関門を制御するいずれの方法も独自性が高く、特にGRP78抗体は応募者らの独自の研究成果に基づくものであり、研究計画の進展が期待される。
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