研究課題/領域番号 |
20H00532
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分53:器官システム内科学およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 (2022) 東京医科歯科大学 (2020-2021) |
研究代表者 |
西村 栄美 東京大学, 医科学研究所, 教授 (70396331)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | メラノーマ / 癌 / 幹細胞 / 診断 / オリジン / 悪性 / 汗腺 / 皮膚 |
研究成果の概要 |
腫瘍の発生初期において良性と悪性の違いが不明瞭で鑑別が困難な腫瘍も多い。悪性黒色腫(メラノーマ)は予後の極めて悪い皮膚癌として知られ母斑との鑑別診断が重要である。我々は、悪性黒色腫のモデルマウスを作製し組織幹細胞の運命追跡を行いその細胞起源を探った。その結果、汗腺分泌部の色素幹細胞は、遺伝毒性ストレスや外傷に反応し自己複製し移動性の子孫細胞を増やし、末端部悪性黒色腫を模倣した浸潤性腫瘍を発生することがわかった。ヒト掌蹠の色素性病変を解析した結果、遺伝的に不安定な色素幹細胞が汗腺分泌部から増幅し汗管を経て周囲の表皮に拡大する像が特徴的に認められ、母斑との鑑別診断に有効であることが明らかになった。
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自由記述の分野 |
実験病理
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は世界ではじめて汗腺内の色素幹細胞の遺伝学的系譜解析に成功し、末端部型悪性黒色腫のオリジンの同定に成功した。同時に、ヒトの末端部型悪性黒色腫を模倣するマウスモデルの作製に成功し、末端部型悪性黒色腫の治療薬の有効性評価や病理発生機序や病態の解明に役立つ実験系をはじめて提供できるようになった。さらに末端部の悪性黒色腫は予後の極めて悪い皮膚癌として知られ、母斑との鑑別診断が極めて重要であるが、比較的簡便な免疫組織学的な解析によりメラノーマ細胞の分布を確認することによって悪性と良性の鑑別診断がはじめて可能となった。特に早期の鑑別診断は熟練した皮膚病理医にとっても困難なことが多いため意義は大きい。
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