研究課題/領域番号 |
20H00537
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分54:生体情報内科学およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
北村 俊雄 東京大学, 大学院薬学系研究科(薬学部), 名誉教授 (20282527)
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研究分担者 |
井上 大地 公益財団法人神戸医療産業都市推進機構, その他部局等, 研究員(副センター長・部長クラス) (80735746)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | MDS / ASXL1 / クローン性造血 / PPI |
研究成果の概要 |
様々なマウスモデルを解析して不均一な疾患である骨髄異形成症候群(MDS)において汎血球減少をきたす原因の一端を明らかにした。また、変異型ASXL1のノックインマウスとSTAG2のノックアウトマウスを交配して新たなMDSモデルを作成し発症機構を明らかにした。エピゲノム因子ASXL1の変異は遺伝子発現異常を介してMDS発症に寄与するだけではなく、細胞質においてAkt-mTOR経路を活性化することにより、DNAダメージを惹起した。
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自由記述の分野 |
造血器腫瘍
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
超高齢社会の日本では2025年に65歳以上の人口が30%を超える。中でも高齢者に多い骨髄異形成症候群(MDS)を発症する患者は増え続けている。MDS、AML、心筋梗塞、脳梗塞、糖尿病、固形癌、骨粗鬆症、慢性関節リウマチなど多くの疾患の温床となるクローン性造血(CH)も大きな社会問題である。CHとは65歳以上の10人に1人でASXL1変異など白血病関連遺伝子を一つ有する造血クローンが増生することである。本研究によって同定した変異型ASXL1によるシグナル伝達経路の活性化はASXL1変異を有するCHにおいて治療標的となりうる。CHから疾患の発症原因を明らかにすることは学術的にも重要である。
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