研究課題
基盤研究(A)
研究代表者は、女性細胞におけるX染色体不活化の機能解明に関する研究をこれまで行ってきた。本課題では、それをさらに発展させ、1)卵子型から成人型X染色体不活化分子機構、2)着床周辺期でのクロマチン動態と多能性因子ネットワーク、3)臨床病態からみたヒト胚成熟プロセスと染色体異常分離機構の3つの課題について研究を行う。ヒトでは、X染色体不活化の乱れが流産、不育症や先天性疾患の病態、さらに成体(女性)での乳癌などの悪性腫瘍などとも関係する。受精卵~着床期でのX染色体不活化プログラムが明らかになれば、卵子の全能性獲機構のみならず女性の健康に関わる生命動態が「女性の細胞」視点で明らかとなり、さまざまな疾患の病態解明・治療法の開発につながることが期待される。