研究課題/領域番号 |
20H00574
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分59:スポーツ科学、体育、健康科学およびその関連分野
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
鈴木 克彦 早稲田大学, スポーツ科学学術院, 教授 (80344597)
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研究分担者 |
原 太一 早稲田大学, 人間科学学術院, 教授 (00392374)
川西 範明 千葉工業大学, 先進工学部, 教授 (00706533)
稲田 全規 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (80401454)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 運動 / 骨格筋 / 分子生物学的解析 |
研究成果の概要 |
運動に伴い骨格筋から分泌されるエクソソームの質的変動とその役割についての検証を進めた。マウス骨格筋に対する電気刺激負荷による筋収縮モデルを用いて、血液中のエクソソームに含まれるmiRNAおよびmRNAの発現量の変化を網羅的に解析した結果、筋収縮によりmiR-1やmiR-133などの筋特異的microRNAの発現量が増加することを明らかにした。また、マウス胎児脳海馬由来初代神経細胞にエクソソームを添加することによる mRNA の差次的発現解析を実施した結果として、筋収縮を負荷したマウスの血液中エクソソームは 132種類の mRNA の発現を変化させ、細胞増殖などの機能活性があることが示された。
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自由記述の分野 |
スポーツ科学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
骨格筋や腸由来のエクソソームは神経や免疫応答の細胞増殖に機能することや、カテキンの一つであるEGCGは腸由来のエクソソームの粒子数の減少だけでなく、炎症応答を抑制することが示された。特徴的な変化として、EGCG処理によってエクソソーム中の炎症性サイトカインの減少が確認された。肥満においては、炎症性サイトカインの血中濃度が上昇し、食事・運動療法で減少することが報告されている。これらの結果は、これまで緑茶、とりわけEGCGの機能性として報告されてきた抗炎症作用や抗肥満効果を支持すると考えられる。緑茶と運動の併用によって、抗肥満を含めた有益な健康作用が今後の研究によって示されることが期待される。
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