研究課題/領域番号 |
20H00587
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
東藤 大樹 九州大学, システム情報科学研究院, 准教授 (50708394)
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研究分担者 |
藤田 桂英 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (00625676)
畑 秀明 奈良先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 助教 (00713041)
石崎 孝幸 東京工業大学, 工学院, 准教授 (10650335)
河村 彰星 京都大学, 数理解析研究所, 准教授 (20600117)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | マルチエージェントシステム / ゲーム理論 |
研究実績の概要 |
2020年度は、アルゴリズム的ゲーム理論に関する基礎理論に注力して研究を推進した。本年度の研究業績として、査読あり論文4件、学会発表18件、産業財産権の出願1件がある。学会発表のうち4件は招待講演、さらにそのうち2件は国際会議における招待講演である。また、2件の国際共同研究を遂行した。 まず、前身課題である若手研究Aからの継続の研究トピックとして、エージェントがネットワーク上に分散して存在する環境のための、情報伝播を動機づける合意形成メカニズムの設計に成功した。特に、金銭譲渡を用いない合意形成を実現する新たなメカニズムを設計したほか、メカニズムの存在性に関する理論的限界を解明した。本研究成果は、2021年5月にオンライン開催された、マルチエージェントシステムに関する世界最大の国際会議 AAMAS-21 にて報告し、聴衆からのフィードバックを得た。さらに、コスト配分のための合意形成メカニズムについて、架空の名義を用いた不正に対する頑健性を分析した。本研究成果は、2020年8月に開催された国際会議ECAI-20にて報告を行った。 また、人工知能分野で最も権威ある国際会議 IJCAI-20、ならびにマルチエージェント分野の難関国際会議 PRIMA-20 にて、研究代表者がそれぞれ招待講演を行った。国内でも、情報科学分野の国内最大の会議の一つである情報科学技術フォーラム2020(FIT-20)にて、研究代表者が招待講演を行うなど、本研究課題の研究成果は国内外で広く認知されている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
制御理論を応用した制度設計については大きな進展がないものの、資源配分や社会的決定など様々な数理モデルのための制度設計は順調に進んでいる。COVID-19 の影響により国際会議での現地口頭発表の機会が限られた中、オンライン発表などを活用して、国内外で一定数の研究成果の報告を行うことができた。
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今後の研究の推進方策 |
2022年度は、電力市場と自律移動体制御に関する理論研究を推進する。また、基礎理論についても引き続き検討を進める。得られた研究成果は、人工知能分野の難関国際会議を中心に発表を行い、より洗練された成果を国際ジャーナルより出版する。
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